キル・リスト

フレデリック・フォーサイスの「キル・リスト」を読了。
同じタイトルの映画が存在するが、多分無関係だ。

アメリカやイギリスで不可解な殺人事件が多発する。殺人者に共通するのは、「説教師」と呼ばれている狂信的イスラム主義者が発信しているネットでのビデオに感化されて殺人を犯したという点だ。それを憂慮したアメリカ政府は彼を暗殺のリストである「キル・リスト」に入れる。テロリスト・ハンターである「追跡者」は「説教師」を暗殺すべく行動を開始する。


「ジャッカルの日」、「オデッサ・ファイル」、「戦争の犬たち」、これらのフォーサイスの初期の作品は、小説も読んだし、映画も観た。その後の作品も読んでいるはずだが、あまり記憶に残っていない。そのために書店でフォーサイスの本を見かけても、既読かどうか分からずに手が出ないでいた。この「キル・リスト」は2014年の作品であり、読んでないことが確実だったので、久しぶりに手が伸びた。
この本はハリウッド映画的なアクション満載の本ではない。ひたすら地味に相手を追い詰めていく展開だ。場面的には派手な作戦シーンに割かれているページは僅かなものだ。だけど、ぐいぐい読ませていく。「ジャッカルの日」で味わった興奮と同じように。さすがフォーサイスだ。
こういった小説を読む時に気をつけなくてはいけないのは、これはあくまでも西側からの視点で書かれているということだ。テロは間違っていると思う。だが「キル・リスト」で敵を暗殺するのは正しいことなのか?西側に憎まれる要因は全く無いと言えるのだろうか?
かつて日本はナチスドイツと手を組み、「鬼畜」米英と戦争をした。米英が勝ち、ナチス=悪となった。しかし、フィリップ・K・ディックの「高い城の男」のように日独がもし戦争に勝っていたなら、ナチス=正義と言う世の中になっていたのかもしれない。絶対的に正しいことなんて世の中に存在するのだろうか?正義は相対的なものではないのだろうか?
我々は自分が正しいと盲目的に信じてしまいがちであるが、常に相手の視点にたってモノを考えてみるのが大事なのではないだろうか?そのためには、敵対するのではなく、話し合って相手を知る必要がある。お互いにもっと知り合えば、どこかに答えが見えてくるだろう。

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