ブランカとギター弾き

「ブランカとギター弾き」を劇場観賞。
監督・脚本:長谷井宏紀、出演:サイデル・ガブテロ、ピーター・ミラリ、ジョマル・ビスヨ、レイモンド・カマチョ
2015年イタリア映画
孤児のブランカは盗みをしながら路上で暮らしている。学校には行かず、盗みの仲間はいるが友達はいず、孤独を感じている。女優が孤児たちを養子にしているのをテレビで見て、母親をお金で買えるのではないかと思いつく。老いた盲目のギター弾きであるピーターは路上で演奏しチップを稼いでいる。ブランカはピーターのチップを盗もうとするが、彼の優しい態度に心を動かされ、逆に彼のためにチップを集める手伝いをする。ブランカはストリートキッズたちに路上の住み処を壊されてしまう。ブランカはピーターに街に行こうと提案する。街でピーターはギターを弾いてチップを稼ぐ。ブランカは観客の財布を盗み、「母親を3万ペソで買う」というポスターを作り、街中に貼る。ストリートキッズのラウルとセバスチャンはブランカの行動を馬鹿にし、街から出て行けと脅す。傷付いてピーターの元に戻ったブランカは唄うことを勧められる。ピーターの弾くギターとブランカの歌。それを聴いたクラブのオーナーが、クラブへの出演を持ちかける。二人は承諾し、その演奏でクラブは大盛況となる。しかし、二人を妬んだクラブの従業員にブランカは盗みの濡れ衣を着せられ、クラブを解雇される。

ネタバレするよ


ピーターに盗みを本当にしたのか問い詰められたブランカは彼の下から逃げ出してしまう。行く所の無いブランカは、ラウルとセバスチャンと共に盗みを働くようになる。やがてブランカは盗みをして生活していくことに嫌気が差してくる。ある女がブランカに近付き、母親を買える場所があるから付いてこいと誘われる。しかし、そこは売春クラブで、ブランカは女に売られようとしていた。ブランカは逃げ出す。しかし今度はラウルに捕まって鶏小屋に閉じこめられてしまう。ラウルには逆らえないがブランカを逃がしてあげたいセバスチャンはピーターを探す。ラウルは女からブランカを渡せといわれる。間一髪間に合ったピーターとセバスチャンはブランカを助けだす。路上暮らしが怖くなったブランカはピーターに孤児院に連れていってくれと頼む。孤児院に入ったブランカだが、そこに馴染むことが出来ない。テレビに出ていた女優が孤児たちを視察に来るという前夜、ブランカは孤児院を抜け出し、ピーターを探しにかつて演奏していた広場に向かう。ピーターがギターを演奏し、セバスチャンがチップを集める。その光景を見ながらブランカは涙を流すのだった。

父親を早くに亡くし、母親は別の男とどこかへ行ってしまう。フィリピンにはよくあることだろうか?ただそれでも子供は何とかひとりで生きていく。日本の子供だったらどうだろう?一人で路上で暮らすことはまず出来ないだろう。保護されてしまうか、死んでしまうか、どちらかだと思う。実際にフィリピンには路上生活している子供が多い。その気候からフィリピンでは寒さで死ぬことはまずない。フィリピンは日本に比べれば全体的には貧しいかもしれないが、路上生活者に小銭程度は恵んでやる人は多い。たとえ自分が貧しくても、より貧しい人を助けるという気持ちを持っている人が多いのだ。日本では恵んでやる以前にどこかに通報するだろう。そしてどこかの施設に収容されてしまうだろう。フィリピンであれだけ多くの子供が路上にいても放置されているのは、制度的に無理があるのだろうか。
ブランカは映画の最初のうちは嫌な子供だった。盗みで生活をしているなんてそれだけで褒められたものではない。それでも仲間への分け前をケチるなんてのはどうしたものか。それじゃあ友達は出来ないよ。住み処を壊されてしまったのも可哀想ではあるが仕方がない気もする。ただ考えようによってはワル仲間とあまりにも仲良くしていたんじゃ、そこから抜け出すのも大変になるから、一定の距離感も結果的には良かったのではないか。人間は孤独でも生きていけるかもしれないが、孤立していると辛い。ブランカはピーター(とセバスチャンも)と出会ってこれから幸せになって欲しいものだ。

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